オスグット
2018年11月24日発行
心と
体の痛み
タイトルのオスグットは成長痛とは少し違います。
運動をしている子供に出る痛みで、完治するためには運動をやめなければいけません。
門倉先生との関係を続けている間は痛み続けた膝も、彼がいなければ痛まない。でも違う痛みが宇佐美を襲いました。
その痛みは癒えたのか、はたまた、未だ痛むのか。
Primary
スリラ/imprinting/蒼き日々/子どものトラウマ/orion/私の恋愛
Lisn
311 SMOKE TONE04 /おだやかに苦く
001 MORNING BREEZE /露に濡れた緑
かなり長い時間原稿と向き合っていました。そのせいで、話は二転三転、本のあとがきにも書きましたが、想定していた話より随分マイルドになりました。
マイルドになったポイントの例を挙げると
・宇佐美が門倉先生と出会う前からお父さんにいたずらをされている設定がなくなった
・なんかもっと過激なエッチがあった
・再会したあとの話が随分やわらかい
・宇佐美の悲惨な身の上話(先生と別れてから)カット
などなど…でもマイルドになってよかった〜って思っているので、これはこれでいいまとまりになったと思っています。
削った分は別で本にしたいなあと思っています。特殊すぎる装丁でちょっと納期が間に合わないので一月のイベント合わせは断念、多分早くても夏コミ前後くらい…?生活が来年から変わるので出せるかどうかは元号が変わってから考えようって感じです。しょたみは書きたいものがたくさんあるんです…エッチなやつ…
関係ないけどゴージャス宝田先生のナックルラヴレターを執筆中に猛烈に読み返したくなって読み返しました。ロリ苦手でゴージャス宝田先生とクジラックス先生くらいしか読まないんですけど最高です。ゴージャス宝田先生の描くロリエロは愛しかないので……
表紙の絵を肺さんにお願いして、あまりにも素敵な絵を出してもらってどうやったら生きるのかめちゃくちゃ迷走したので供養!
装丁ですが、本当はファンタスモモにピンクのトレペ遊び紙で読み返すたびに薄く傷がついたらいいなあと思っていたんですけども
注文の時点で選択してたものが全て解除された状態で注文してしまっていて超普通になりました
悲しみが深い……
身近な
大人の他人
幼い頃、先生という存在は憧れの存在になり易かったな、と思います。だんだんと自分と他人の違いを理解し、個を感じるようになっていく中で、家族以外で接する自分よりも優れた(という表現は少し不適切かもしれませんが)大人が、先生だったと感じます。教える、教えられるって関係だからですかね。
まだ行為の意味や理由もわからない中で、なんとなく感じた心の揺らぎのようなものを恋として感じて、宇佐美も、初めて他人を意識し始めたなかで優しく、自分に関わってくれる門倉さんに特別な感情を抱き始めました。先生はすべての生徒に平等に接しようとしているのを知っているので、宇佐美は自分だけの、特別を手に入れたかった。そして印や、既成事実を手に入れていきましたが、一つだけ手に入れることができなかったものがあります。
そのことを回収するセリフとかも書いていたのですけれど長さとテンポの問題で削ってしまいました。分かりにくい感じになって悲しい…元になったのは、この話を書いている間に友人に幼い頃の恋の話を聞いている時にふと出た話でした。体育倉庫ってちょっとドキドキしたよね、っていうのも友達と話している中で出てきてわかる~~!!!ってなりました。皆さんはどうですか?
日常だったはずなのに、大人になってから振り返るとずいぶん非日常的なことばかりだった気もする学生時代…もうマックで延々と駄弁ったりすることもないんでしょうかね…あんまりやってないけど…誰か一緒にキャンプファイヤーして踊ろうよ。夜までおしゃべりしようよ。ねえ誰先生が好き!??
私、門倉先生〜〜〜!!!!!!!!!
カリンと
匂いと記憶
匂いと記憶の関わりの中で、私は忘れられない匂いがあります。少し湿った押入れの中のカビ臭さ、そしてみずとりぞうさんがちゃぷんと揺れる音。それが幾つの頃の記憶かは思い出せませんが、いまでもあの匂いだけはふとした時に蘇り懐かしいと感じます。
最初、宇佐美の家の裏に生えていたのは糸杉の予定でした。糸杉は死と復活のシンボル、でも二人を分かつものに針葉樹かあと思って探していたところで、カリンを見つけました。
花言葉は「唯一の恋」これは話を書き直す前、門倉さんが宇佐美の前から消えたあとに、すさんだ生活をしていた宇佐美が人生最後の場所をあの部屋に決めて、別れを告げるために手紙を出したという設定の時に決めました。まさかの死ネタでした!うわあ!
あまいカリンの匂いは、少しずつ香り初めて、爽やかなのにどこかしつこいような甘ったるさもあって…という宇佐美っぽいなと思いました。
封筒に入っている写真に薄く噴いたのですが結構匂いがしっかりついてしまっていて、本に匂いが移ったとおっしゃってる方もいてちょっと心配だったのですが、大丈夫でしょうか?
カリンを使った香水を探し回って4種類ほど試した中で、あの香水を選びました。
ペンハリガンのVaaraです。かなり匂いの変わる香水なのでタイミングによってはずいぶん違うイメージなりますが、どこか懐かしいはるか昔のような匂いが気に入っています。
ストーリーも素敵なので、気になった方はぜひ調べてみてください!
宇佐美の
ことばづかい
マシュマロに宇佐美の言葉遣いについて送ってくださった方がいて(ありがとうございます!!!!!!!)
書いている間はすごく気を使っていたのに書き終わったらすっかり忘れてましたね…子どもということを意識して、漢字とひらがなのバランスについて考えながら書きました。少しだけひらがなが多かったり、門倉さんと違う言葉選びにしてあります。それと、生徒ではなく児童とかそういうところでしょたみくんの年齢(なに学生か)をほんのりわかるようにしていました。これは友人のサポートあってのおかげです。