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アセルカデ
はなれ小島に薫る風とごま油ライス
NEW! 2002-03-22 20:32:05
テーマ > 俺の限界メシ/出稼ぎレシピ
今年に入って出稼ぎ三箇所目。
観光客の疎らな冬。
一般の客と流れの労働者を乗せた船は、
波の穏やかな瀬戸内海の海を滑る。
ここは瀬戸内海の某島。
船が岸に近づくにつれて風の匂いが、
潮の香りから香ばしくなっていく。
————胡麻の香りだ
この島は、どうやら海岸に胡麻の加工場があるらしい。
しかし今日の俺が向かう先は、あの大きくて白い工場ではなく
放置された国道の草払いという日陰の道
雑草のようにコンクリートの隙間で生きる俺に
似合いの仕事だから皮肉である。
虫や草木での怪我予防で着込んだ作業着のせいで、
冬だというのに汗が止まらない。
大荷物を背負ったまま歩いていると
小学生の頃、剣道の夏合宿に行ったことを思い出した。
道着を着たまま山を登らされて、
イガグリ坊主だった俺は熱中症でぶっ倒れた。
体罰が当たり前だった時代−−−−
このブログを読んでいる諸兄も同世代とお見受けする。
水も喉を通らないそんな状況でも
どうにか飯を食わないと翌日が苦しい。
胡麻入りのふりかけを山ほどかけて、
水が多い白飯をかきこんだ。
業長みりょう
朝みた工場で加工された
ごま油
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